「DTMに必要な知識オーディオエフェクト基本編」
DTMに必要な知識オーディオエフェクト基本編
今回はDTMを楽しまれている方からの質問がもっとも多い、「オーディオエフェクト」について解説していきます。
オーディオエフェクトとは、音そのものに様々な音響効果を付けるものです。
わかりやすいところであげると「ディレイ」
これはカラオケのマイクエコーでお馴染みのエフェクトです。
あとは「オーバードライブ」
主にエレキギターのサウンドを適度に歪ませたいときに使われます。
このようにDTMでは得たい効果によって、さまざまなオーディオエフェクトを使いこなすことも醍醐味のひとつとなっています。
それではどのようなエフェクトの種類があるのか見ていきましょう!
目次
1.空間系エフェクト
空間系エフェクトとは音に様々な残響感を加えるエフェクトです。
ディレイ
音にやまびこみたいな残響感を加えます。
カラオケのマイクエコーのようなショートディレイや、スタジアムで反響しているようなロングディレイなど設定によっていろいろな残響感を演出します。
リバーブ
ディレイの密度を濃くしていくとリバーブになります。
広めのホールとか、部屋感を感じさせるルームとか、設定によっていろいろな空間を演出することができます。
2.フィルター系エフェクト
音の高さは周波数によって定まっていますが、その周波数帯域毎にサウンドを加工するのがフィルター系エフェクトです。
EQ(イコライザー)
周波数帯域毎にブースト、カットをして細かくサウンドを補正します。
Filter(フィルター)
その名の通り特定の周波数帯にフィルターを通して抜き出す効果です。
よく使われるものにローパスフィルターがありますが、効果はロー(低音)をパス(通過)させるフィルターとなります。
3.歪み系エフェクト
本来は「歪み」はレコーディングの場面ではもっともタブー視されます。
いわゆる歪んだサウンドのエレキギターをよく耳にします。
歪みにもいろいろな種類があるので代表的なものを紹介します。
オーバードライブ
適度に歪んだサウンドです。
これぞエレキギター!のようなサウンドで、いろいろな場面で活用されます。
ディストーション
過激に歪ませたサウンドです。
ハードロックやメタルなどのジャンルでよく耳にするサウンドです。
ファズ
倍音成分が多く含まれた深く潰れたようなサウンドが特徴です。
ディストーションとは一味違った歪みを得ることができます。
4.モジュレーション系エフェクト
音を変調させてさまざまな音の効果を生み出します。
サウンドの広がりだったり、うねりなどなどの効果が得られます。
コーラス
ひとつの楽器から複数の楽器が聴こえてくるような効果があります。
またステレオ効果を得たり、いろいろなサウンド作りにも活用されています。
フェイザー
位相のずれを利用して、シュワシュワしたような独特のうねり効果を生み出します。
フランジャー
フランジャー特融の強烈なジェットサウンド生み出します。
5.ダイナミクス系エフェクト
音量、音圧をコントロールするエフェクトです。
イコライザーと絡めてサウンドを奥深く作り込むために活用されるエフェクトです。
コンプレッサー
大きい音は小さく、小さい音は大きくして、音量差が激しい演奏を聴きやすく整えます。
たとえるなら、スカイツリー全体をバックに人物を写真に収めるようなものでしょうか。
とても奥が深いエフェクトですが、使いこなせるようになると、サウンドクオリティが格段にアップします。
リミッター
コンプレッサーの一種として捉えることができますが、目的が明確で、設定した音量を上限にして、それ以上超えるような音量は圧縮する効果があります。
突発的な大音量を制限する場面で威力を発揮します。
マキシマイザー
リミッターにも似た機能ですが、原音のニュアンスを崩さずに、最大限音圧アップする効果があります。
最終のマスター出力に挿して使用することが多いです。
迫力が簡単に出せますが、すぐにサウンドが飽和してしまい、逆にペラペラなものになってしまいます。
使い過ぎ厳禁です!
6.エフェクトの種類まとめ
いろいろなエフェクトがありますが、以上のように多く分けて5種類に大別できます。
- 空間系
フィルター系
歪み系
モジュレーション系
ダイナミクス系 - いずれのエフェクトも使いこなせるようになると、DTMでのサウンド作りが格段にクオリティアップしていきます。
- どのエフェクトも奥深いものがありますが、ぜひ修得して豊かなDTMライフを楽しんでいきましょう!