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MAXさんの「楽器を買おうと考えている方へのちょっとしたお知らせ」

2017-03-12

皆さん、こんにちは。ベースコースのmaxです。
これを書いている今日は、東海地方に春一番が吹きました。
ひと雨ごとに春に近づく、そういう時季の始まりですね。
春になったらあれを始めよう、これをやってみようと機会をうかがっている人も多いでしょう。
中にはギターやベースを始めてみよう、あるいは楽器を新調しようと予定している人もいるかもしれません。
そういう人にちょっとお知らせ。
楽器を購入するのを、少し急いだ方が良いかも知れません。
というのは新年度以降、楽器の値段が大幅に値上がりする事が予想されるからです。

ちょっと固い話題っぽくなりますが、皆さん、ワシントン条約ってご存知ですか?
名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
ワシントン条約は、絶滅の危険が迫っている動・植物を保護するために、輸出入の管理を厳格にしたり制限をかけたりしましょう、という国際条約です。
182の国々で批准されています。
この条約における保護リストには2つのカテゴリーがあり、
1…輸出入の数量について実際に制限をかける2…制限まではかけないが、輸出入に関して管理を厳格化して、  国家間の移動をしっかり監視する
という事になっています。

このワシントン条約のリスト2に、昨年末の会議で新たに「ローズウッド」「ウェンジ」「ブビンガ」といった、ギターやベースの材料としてお馴染みの木が、新たに入ってしまったのです。
このうちウェンジやブビンガについては現在でも割と高級な材とされており、一部の高価な楽器に使われているのみで、それほど問題にはならないのですが、
問題はローズウッド。
ローズウッドが実際にギターやベースのどこに使われているかというと、主に指板の部分です。
ネックの、弦を押さえるところに、茶色の木材が張り付けてあるでしょう?
あれがローズウッドです。
楽器をやっていない方でもなんとなくは思い浮かべることが出来るくらい、ポピュラーに使用されている木材なのです。
様々な価格帯の楽器に普通に使用されているので、輸出入に関する手続きが煩雑になり、また時間もその分余計に掛かるとなると、業者さんとしては死活問題となってくるわけです。

また、あまり好ましい話ではありませんが、特に経済的な新興国を中心に、今までは正規の輸出入ルート以外にいわゆる「闇の」ルートが存在し、正式な通関手続きを経ずに流通していたものも多くあったようです。
今回のリスト入り→管理の厳格化で、そういった闇のルートが消える可能性があります。
ただでさえ時間が掛かるようになったと言うのに、そこに今まで闇ルートに頼っていた人達が、遅ればせながら正規ルートの材木を求めてやってきます。
そうして材木の奪い合いとなり、値段が上がってしまうわけです。

種の保護、保存という目的はよく理解できますが、それにしても僕達の業界にはとても残念な話です。
値上げ対応の時期はメーカーによって少しばらつきがあると思いますが、
楽器のご購入を検討されている方は早めのご決断をお勧めします。

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